園部俊晴先生が考案した
前から観察した4つのタイプの姿勢分類
について前回ご紹介しました
今回は4つのタイプのうちの1つ
「S弯」な姿勢についてです
写真は背骨を後ろから観察した骨模型です
このように胸椎が左凸、腰椎が右凸の形態をしている場合にS弯と私は呼んでいます
※きちんと定義されたものではありませんので予めご了承ください
このS弯は後にでてくるC弯との鑑別が大切となります
S弯もC弯も胸椎が左凸の形態であることが共通点として挙げられますが
腰椎に着目した場合
腰椎が右凸の形態であればS弯で左凸の形態であればC弯となります
姿勢の本質でも述べましたが
姿勢は物体の回転運動の状態を表す物理量です
姿勢の本質が理解できれば
S弯かC弯かは回転運動を与えて評価すればよい事が理解できます
具体的方法は割愛しますが
回転運動の与え方でタイプ分けが出来るのです
こうした内容を理解して臨床展開すると
「真っすぐな人っていないのだな」と感じます
もともとヒトは左右わずかに非対称な姿勢で生活しており
機能的にもそれが正常であると定義※1した
山嵜勉先生の考えが本当に深い意味で理解できるのです
(※1:形態構築アプローチという概念です)
さて、この左右わずかな姿勢の非対称性が強まることで
身体に様々な負担がかかります
どの程度強まると身体に負担がかかるかといえば
個人差があり、数値化することが難しいので
エビデンスは出せていませんが
非対称性が強まらないようにすることは
いずれにせよ肝要なのです
白いケーシーを着た私の姿勢は
前から観察すると
右肩が下がっており
右の骨盤は持ち上がって
スネは右が外を向いています
パッと見てS弯かC弯だろうと予測できます
その予測のもと回転運動を与えて
動作で確認していくと
私はS弯です
ちなみに園部先生は
次回説明するRS弯について
とても興味深い事を話していました
それは側弯症の変形の仕方と
RS弯は相関しやすいという内容です
(これは次回に)
さて、S弯の姿勢について簡単に述べましたが
臨床ではさらに続きがあります
それは骨盤が左右どちらに強く移動しているのかを把握することです
S弯でも骨盤
つまりおしりが右に移動している人もいれば
左に移動している人もいます
これがまたやっかいです(笑)
しかしこれをしっかり評価し
相手にきちんと説明することができれば
「だから普段私はこうなのね」と多くの人が納得してくれます
それだけでも有用な情報を提供することができたと私は感じています
さて、あなたの姿勢はどのタイプでしょうか(*^-^*)
予防も治療も気づきから
是非何でもご相談くださいませm(__)m